パン屋

近所の郵便局で切手を買った後(今時足繁く郵便局で切手を買う人間がここにいる)、

入った事ないパン屋にふらっと入った。

昔からある町の小さいパン屋さん、という感じの店。

 

サンドイッチを買いたいなーと思って入ったら、

入るなり店のおじさんが「シナモンロールがおすすめだよ!」

と言われ、そっかあと思って、お盆にシナモンロールを入れる。

おじさんはさらに「そっちよりこっちのがいい」と奥にあったシナモンロールに変えた。

私がサンドイッチありますか、と聞くとこっちにあるよ、と案内してくれ、

他にソーセージの入ったパンも買ったら、「コロッケパンは食べるか」と聞かれ、

「はい」と答えるとお店に並んでたコロッケパンを

ひょいっと掴むと袋にサービスで入れてくれた。

 

「売れ残りを入れたのだろうか」と最初穿った見方をしてしまったが、

実際食べてみると、そのコロッケパンが一番おいしかった。

本当におすすめだから入れてくれたのだろう。

 

気をよくして、先日もう一度その店に行ってみた。

リピーター。

最初の時は、気付かなかったのだが、店内を見渡すと

やたら俳優の写真やサインがたくさん飾られている。

特に三浦春馬の写真が多い。

というか目の前のおじさんとおばさんの三人で撮った写真もある。

 

「春馬君はねえ、僕の息子なんだよ」とおじさんが言うので、

びっくりしてまじまじ見てしまう。

 

えええーー!!

そういえば...どことなく似ている...のかもしれ...ない...

 

と思ってたら、

 

「いやー春馬君、近所にスタジオがあるから良く来てくれんのよ。

僕たちの事を「おとうさん、おかあさん」って言ってくれるから、僕、決めたの。

春馬くんは僕たちの息子!」

 

らしいです。

最初信じかけたけど、そこまでひっかかる人は多分あまりいないのだろう。

 

でも私の予想では、

その春馬君もコロッケパン入れられて、予想外に美味しくて、

そしてやたらサービス好きなこのおじさんとおばさんに

なついちゃったんだろうな〜と思う。

 

この日もこんなにサービス。

私「コロッケパンが美味しくてまた買いに来ました」

おじさん「ほんじゃ一個百円にしとくよ(本当は200円)」

とまけてくれた上に、「サンドイッチ食べる?」と聞かれた時には、

もう袋にサンドイッチが二個入ってた。

(帰って袋開いたら「二個も!」と驚いた。)

 

500円で千円分くらい買えてしまう店だ。